プロペシアやザガーロの女性化について

AGA治療薬として有名なプロペシアザガーロ。服用していた方から「胸が大きくなった」との報告があがることがあります。

プロペシアによる女性化とは

プロペシアによる女性化とは

「長期間飲み続けていたら、男なのに胸(おっぱい)が大きくなった。」

プロペシアやザガーロなどの副作用に関して、"男性の女性化"がたびたび話題にあがります。副作用の存在は患者さんにとって不安の種になることでしょう。

男性の乳房が大きく膨らんでしまう。本来であれば男性と女性とではからだの構造が異なっているため、男性の乳房が女性のように発達することはありません。しかしお薬の副作用、あるいは思春期や更年期にともないホルモンバランスが乱れることで、男性の女性化が起こることがあります。

ではAGA治療薬の副作用としての女性化は、本当に起こることなのでしょうか。ここからはプロペシアやザガーロによる女性化でどんな変化が生じるのか、またどれくらいの確率で女性化が起こるのかを解説していきます。

女性化って何?

女性化って何?

プロペシアやザガーロによる女性化は、ただ単に胸が大きくなるだけではありません。添付文書における副作用の欄には、次のような症状が記載されています。

プロペシア → 乳房圧痛、乳房肥大
ザガーロ  → 女性化乳房、乳頭痛、乳房痛、乳房不快感

つまり胸が大きくなるのに加えて、胸の痛みが出てくることもあります。

胸が大きくなると周りの目が気になり、薄着ができなくなってしまいます。さらに痛みを感じるようになると、日常生活にも支障をきたすことになるでしょう。

またプロペシアにおいては、服用した男性に乳がんが現れたとの報告もあります。

男性の乳がんについて

「乳がん=女性の病気」と思われがちですが、低確率で男性にも発生することがあります。乳がんの患者さんの中で、男性の患者さんは全体の1%ほどの割合です。

男性の乳がんは、以下の要因がリスク因子となって発症すると言われます。

  • 放射線の影響
  • 病気によるホルモンバランスの変化
  • 遺伝

発症と年齢は関係がありませんが、特に60代の男性に多く発見されています。

プロペシアの服用と男性の乳がんの因果関係は明らかではありませんが、万が一に備えておくに越したことはありません。男性の乳がんでは徴候として"胸のしこり"が現れるので、「もしかして」と思った時はすぐに医師の診察を受けるようにしてください。

女性化の発生率

女性化の発生率

プロペシアやザガーロによる女性化は、どれくらいの確率で起こるものなのでしょうか。それぞれのお薬による女性化の発生率は、次のようになります。

プロペシアによる女性化

まずプロペシアに関してですが、結論から言うと用法・用量を守って服用していただければ男性の女性化が起こることはほとんどありません。過去の臨床試験でも女性化の副作用が起こったという報告はありますが、すべて海外の事例となっています。国内の臨床試験に絞って見ると、そのような報告は一度もありません。

ですがプロペシアと同じ成分フィナステリドを含んでいる、「プロスカー」というお薬には注意が必要です。中身の成分こそ同じものの、プロスカーはAGAではなく前立腺肥大症の治療薬です。含まれている成分量も全く異なります。

プロペシア → 0.2mg or 1mg
プロスカー → 5mg

プロスカーは国内では未承認薬であるため、病院で処方されることは基本的にありません。ですが現在では個人輸入により、海外から個人でプロスカーを取り寄せる方もいらっしゃいます。

「成分量が多い=効き目も倍増する」と思うかもしれませんが、プロペシアの効果は用量を増やしても変わりません。それどころか副作用が起きやすくなり、それこそ男性の女性化を引き起こす可能性も高まってしまいます。

また一部の週刊誌において、「プロペシアの海外製ジェネリックによる女性化」の特集記事が組まれたことがありました。この事例において、副作用の被害に遭われた方が服用していたお薬も個人輸入で手に入れたインド製のプロペシアジェネリックだったようです。

AGAは個人で治療しようとせず、安全のためにも医師に相談することをお勧めします。

ザガーロによる女性化

ザガーロは、プロペシアよりもAGAの改善効果が高いことで知られています。「それだけ副作用も起こりやすくなるのでは?」と心配になる方もいらっしゃるかもしれません。

過去には日本人120名を含む557名の被験者を対象とした、国際的な臨床試験が行われたことがあります。試験によると、乳房への異変が見られた被験者は1名だけでした。この被験者はザガーロ0.1mgを服用していた、日本人の方だったそうです。

日本人の方で副作用の報告があったと聞くと、少し不安になってしまいます。ザガーロによる女性化は確率にしてしまえば1%にも満たず、相当に低いと言えるでしょう。

プロペシアによる女性化はめったに起こらない

プロペシアによる女性化はめったに起こらない

プロペシアやザガーロを服用していると、男性の女性化が起こる可能性はあります。しかしその確率はとても低いため、必要以上に気にすることも良くありません。ただし、用法・用量を守って服用していることが前提です。個人の判断で1日に飲む量を変えたりするとそれだけ副作用が起きやすくなる恐れもあるので、用法・用量には注意してください。

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